ほっと通信 第137号            令和6年8月21日

樋渡 康

 陸上競技やスピードスケートなど個人競技の成績を北海道新聞のスポーツ欄で見ると、1位がフルネーム、2,3位が名字のみの掲載が多く、いつも気になっています。かつて、こんな経験があります。ふるさとがわかる歴史シリーズの本「帯広・十勝の歴史」(2009年出版)で、十勝初の冬季国体について描いたのですが、百年記念館や当時の新聞などから調べたところ、個人成績は、スピードスケートの故人成績が、2位以下、名字のみ。当時のプログラムはなく、当時を知る役員もなかなか見つからず、高校の卒業名簿でも同姓の人がいて特定出来ず、苦労したことを思い出します。記録は、選手にとって努力の結果であり、誇りでもあります。また、選手を支える家族の励みにもなります。新聞は、歴史を記録し、使命があるはず。近年、競技種目が増え、紙面、字数の制限があるの理解できますが、フルネームでの掲載を望む人は少なくないと思います。

五十嵐 俊洋

 先日、帯広市民ギャラリーで開催の「日高山脈写真展」に行ってきました。今年6月25日誕生した国内最大の国立公園「日高山脈襟裳十勝国立公園」の魅力を、十勝の写真家・フォトグラファーの作品で、あますことなく表現された写真展でした。世界的にも希少な地形や地質を持ち、氷河期からのカールなど手つかずの自然が数多く残っています。そして、十勝平野から眺める険しくも美しい稜線(りょうせん)は、四季折々の十勝の青空に映え、景観そのものが価値と魅力にあふれていましたよ。

西川 淳也

「プラセボ(プラシーボ)効果」製薬業界の用語で人体の「思い込む力」に関する言葉ですが、日常生活でも活用できる部分があるものだと思います。プラセボ効果とは、有効成分が含まれていない形だけの偽薬をよく効く薬だと説明し服用すると、暗示により身体が影響を及ぼし有用な効果を得られる事(反対に医師や薬に不信感があるなどによって有害な影響を及ぼすことをノセボ効果とのこと)で、実際はそう単純な物でも無いと思いますが、敢えて言葉で表すと「病は気から」や「気の持ちよう」となるのは無いでしょうか。さて、ネットの大手通販サイトでは「プラセプラス」という介護用偽薬を購入する事が出来ます。この介護用偽薬とは、認知症の人や高齢者の薬の飲みすぎを防ぐためのニセモノの薬で、服用者に違和感を覚えさせないような医薬品らしいパッケージにしているものだそうです。薬に執着し飲み過ぎる場合や飲んだことを忘れてしまう等といったケースで、薬の服用に制限があるといった場合に認知症の人や高齢者にとっては「薬を服用する」という行為そのものが、不安の解消や満足感につながる場合が多いのだそうです。この活用方法になるほどと思い、ここでご紹介させていただきました。